時計+人形

のんべんだらりんごった煮サイト

第三者で10のお題

01.あいつはいい奴だから



狐太郎が最近、学年で有名なヤンキーとつるんでいる。
そんなことを言われて、狐太郎のクラスメイトの一人である青年は、人の好さから心配せざるを得なかった。
何せそのヤンキーは、ヤクザの息子だか何だかで、金髪でリーゼントの非常に近寄り難い男だった。
一匹狼で、他のヤンキーとは一線を画しているらしいが、尚更パシリにされているのではないだろうか。
何せ狐太郎はこのクラスの数少ないオタク仲間であったし、オカルトの話を始めると止まらない悪癖はあったが、
そんなの多かれ少なかれ仲間内では皆同じだ。
友人と言うよりも同志がヤンキーの餌食にされているのを、笑って見ていることは出来ない。
……勿論、止める度胸も無いのだけれど。
所在なく階段を下りていくと、渦中のヤンキーが下駄箱の近くに居て慌てて隠れる。
どうしたもんかと思ううちに、夕暮れの空気に似合わない、明るい声が聞こえた。

「ビンちゃん、待ってよー!」
「あーもぅ、ついてくんな鬱陶しい!」

……踵を返して足早に去るヤンキーの後ろを、図書館で借りたのか多量の本を抱えたまま、
追いかけていく狐太郎の姿が随分と楽しそうに見えても、やっぱり心配なのだ。



サタスペホラーリプレイより狐太ビン。
また学生時代捏造(夢)。








02.詮索する気はありません、精神衛生上のためにね



オウシ座系の工業惑星はロボレスが盛んであり、選手もファンも多いのだが、勿論あまり興味を持たない者も存在する。
配達員の仕事をしているこのアンドロイドも、そのうちの一人だった。
だから、自分の配達地区に、かの宇宙に名を轟かせる絶対無敵のロボレス王者、チャンプ選手の家があることも行って初めて知ったし、
ロボレスファンの同僚達が羨ましい、代わってくれ、せめて貰ったサインをコピーさせてくれ、と言われてもはいはいと流した。
彼は全くもって、優秀な配達員だった。
なので、今日運ぶ荷物がいつものオイルボトル等ではなく、この星では手に入りにくい有機体の食物であることに頓着はしなかったし、

「朝早くにすみません、お荷物お届けにあがりましたー」

チャイムを鳴らして出てきたのが、彼本人では無くヒューマノイドの男性であることに驚いても悟られないように隠したし、

「こちらに受け取りのサインをお願いします」
「ああ、解った……。これでいいか?」

出てきた青年が、サインの欄に一度Sと書こうとして消し、Chanpと書き直しても、問題ありませんと頷くだけで流した。
この日の出来事は勿論、同僚の誰にも言っていない。有名人と言えど、プライバシーは守られねばならないのだから。


救連より黒橙。スティンガーさんの方から珍しく遊びにきてました。
宇宙共通語、多分アルファベット相当では無いとは思うんですがニュアンスで許しておくれやす。








03.いい加減にして、ここは公共の場所だから



長年暮らす夫婦に言葉はいらなくなる、とショウは良く知っている。
指示語だけで会話ができるようになるとも。

「なぁ、あれはどこにやったかな」
「もう、あなたったら。あっちに仕舞ったじゃありませんか」

長い事離れていたにも関わらず、父と母のやり取りでも腹立たしいことだが起こる。否腹立たしいのは父親に対してだけだが。
しかし――

「……」
「……」

無言のまま、リビングのテーブルで珍しく持ち帰りの事務仕事をしていた長兄は、ノートパソコンに向かって何の反応も示さなかった。
強いて言うなら、一瞬視線がディスプレイから動いた、それぐらいだ。
次兄は、やはり無言のままに立ち上がり、二人分のコーヒーを入れて戻ってきた。
普段は兄2人ともブラック派であるにも関わらず、ナガレは片方にスティックシュガーを一本だけ入れてちゃんと掻き混ぜる。
そしてそのカップの持ち手をマトイの方に向けて差し出す。マトイは一度も視線を切ること無く、眉間に皺を寄せたまま受け取る。
言葉は無く、二人同時にコーヒーを啜る音がリビングに響き、満足そうにマトイは笑う。それを見てナガレもほんの少し笑う。ただそれだけ。

「……ちょっとは周り考えろよお前ら!!!」
「うお!? なんだショウ、どうした?」
「え、何急に怒ってるんだお前」

兄達の甘ったるい空気に耐えられず、真ん中っ子は叫ぶ。
今更二人の関係自体に嘴を突っ込む気は無いが、せめてTPOは守ってくれという切実な叫びだった。


55Vより次男長男。リビングも公共の場ですよ、ねぇ。
本人達には別に見せ付けるとか自覚も無いので三男の胃壁だけがガリガリ削られます。









04.見なかったことにするよ



その老人は、ずっとバッティングセンターを経営していたが、つい先日体調を崩してしまった。
今時の機械など入れられない、随分と寂れたセンターであるし、このまま閉店しようと考えていた。
それでも未練はあるもので、解体業者が入る前日、名残惜しく掃除をしながら中をゆっくりと見回っている時、ふと思い出した。
廊下の一番端に置かれたベンチが二つ。そこに、良く座っていた二人の客の事を。

一人は今時の若者らしく、長い髪の青年だった。
もう一人は真面目そうな、短い髪の青年だった。

老人も客に愛想を振りまく性質では無く、彼らと殆ど話したことも無い。その二人も常連と言うほど通ってきたわけでは無かった。
ただ、お互い知り合いでも無いようなのに、来る時間がいつも被るのだ。
わざわざ金を張って入る癖にボールを一球も打とうとせず、二つのベンチにわざわざ分かれて座っているのに、ぽつぽつと言葉を交わし合い。
出ていく時に、手を軽く振り合って別れて歩いていく姿が――とても、楽しそうだったのを覚えている。
いつしか二人とも来なくなり――それもやはり同時期だった――すっかり埃の溜まっているベンチの上を、老人は寂寥を捨てるようにさっと掃き清める。
夜の風に乗って散る埃が、灰のように見えた気がした。



φズより勇巧勇。ふふふもうこれぐらいじゃダメージを受けないぞ、4号とジオウでもう瀕死だ!(泣きながら)
幸せに……なってほしい……(切実な祈り)。









05.あれを泣かしたら許しません



つまらないプライマリスクールの授業が終わった後、ジョニーは真っ先にクラスメイトの少女に声をかけた。

「Hi,マイ! 今日もうちに遊びに来いよ!」
「ごめんね、ジョニーくん。今日はりょうちゃんから、すぐに帰って来なさいって言われてるの」
「Oh……そっか」

リョウチャン、というのは彼女の保護者に当たる男性の名前だ。
父親では無く叔父らしいと自分の母から聞いていたが、親がいないなんて今時珍しくもない。
そんな理由で彼女の可愛らしさは消えないと断言できた。
今年の春に遠い国からやってきたエキゾチックな少女はとても魅力的で優しくて、
気の強い他のクラスメイトの少女達に辟易していたジョニーは一瞬で恋に落ちた。
子供の恋と大人は笑うかもしれないが、本人は真剣だ。
だから今日も諦めきれず、せめて校舎を出るまでと彼女と共に歩いて行ったのだが――

「あれっ!? ……ゆきとさんだぁあああ!!」

不意にマイが大声を上げて、正門へ走っていく。
呆然としている内に、迎えに来ていた保護者たちの中から一人の男性が進み出て、マイの体を抱き上げた。

「ゆきとさん! どーしてここにいるの?」
「ご挨拶だな。まぁ、仕事のついでに来たら、あいつに迎えを任されただけだ」

マイとその男は恐らく日本語で話しているので、中身はさっぱり解らない。
しかし背は少々低いが見目麗しい男性が、意中の少女を抱き上げたままというのは中々に腹が立つもので。

「Hey! なんだよお前!」
「何だ? 初対面の大人に向かって、随分と生意気な口だな」

話しかけると英語で帰ってきたが、ハッと鼻で笑われながら言われて、ジョニーは完全に彼を敵と認識した。
恐らくは、相手も同じく。

「お前、マイを泣かせたら俺が許さないぞ!」
「ほう……それはこちらの台詞だ、餓鬼が」

ばちばちと火花を散らせる中、渦中の少女は保護者から来た電話に、
「うん、ゆきとさんに会えたよー! だからりょうちゃん早く帰ってって言ったんだね!」と笑顔で伝えているのだった。



暴連より青赤娘。最終回後の某国にて。
娘に対するお父さんムーブは何故か幸人さんの方がとても似合う。









06.私に聞かずに直接彼に聞けばいいでしょう



「木崎先生、羽村先生のことなんですけど」

彼と塔を出て、外の同じ病院に勤めることになってから、こう聞かれるのももう何度目だろうか。
確かに、自分も人付き合いというものが得意な性質ではないが、彼はそれに輪をかけて他人というものに無頓着だ。
患者以外、例え同僚と言えど必要な言葉を交わさない羽村に、如何話しかければいいのか解らない人が多い、というのも解る。

「羽村先生って、木崎先生と付き合ってるって本当ですか?」

最初多かったのはこれだ。彼が職場で話す相手など自分しかいないようなものだから、
邪推してしまうのも仕方ないかもしれないけれど、いちいち否定するのが大変だった。

「木崎先生、羽村先生のお好きなものとか解ります?」

その噂がやっと沈静したと思ったら次はこれだ。
木崎にはいまいちぴんとこなかったが、彼の見目は確かに整っているので、そういう懸想をすることもあるらしい。
面倒なので私も知らない、とずっとかわしていたが、最近は毛色がまた少し変わってきた。

「木崎先生! 羽村先生と話してたあの男の子って誰ですか!?」
「男の子? ……あぁ」

心当たりが一人しかいないので、つい声をあげてしまった。
当然他の看護師たちが知ってるんですか!? と食いついて来た。

「私初めて見ました! 羽村先生のあんな優しそうな顔!」
「患者さんにもあんなに笑ってるの見たことないですよ! いや優しいのは良く解ってるんですけど!」

きゃいきゃいと姦しい看護師たちに頭痛を堪えつつ、木崎は沈黙に耐え切れなくなり。
あの二人の静かな世界を他者に侵されたくはないが、本人に直接聞きなさい、と言うにとどめた。



塔よりはむとま。木崎せんせの気苦労が絶えない。
たぶん帰る時間が重なりそうだったから大喜びでトーマ君が迎えにきたんでしょう。









07.ただの友人です



蝋燭の芯が切れかけて、灯が揺らめいたところで、部屋が随分暗くなったことにマーグラは気付いて顔を上げた。
目の前の机には、ソロモンの指輪についての調査と推測と仮説が山のように書かれて積み上がっている。
ちょっと根を詰め過ぎたわ、もう若くないのに、と肩をとんとん叩く。
いつもなら、灯が切れかけたらパイモンが新しい蝋燭に変えてくれる。
自分はそこまで生活に対して思考を避けないし、
夫――未だに協力者である同居人、というニュアンスの方が強いけれど――はもっとその辺頼りにならない。
立ち上がって腰を伸ばし、窓の外を眺める。もう太陽は山の向こうにほぼ沈み切っており、空は殆ど藍色に染まっている。
小屋から出てすぐのところに、ダムロックがお気に入りの椅子を出して座っていた。
その隣にはパイモンが居て、何やら話しているようだ。
……昔なら、すぐさま殴り合いの喧嘩を始めていたのに、いつしかあんな風に穏かに話すことの方が多くなった。
マーグラとの間に子供が出来た頃からだろうか。
二人の姿を見ながら、マーグラは考える。
自分とダムロックの関係も大概だが、彼ら二人の関係もどう表現すれば良いのかいまいち難しい。
主と従者? それにしては二人とも遠慮が無い。
家族? 正解だけどそれだけではない、気もする。
きっと聞いたらお互い同時に「腐れ縁だ」と言うだろうけれど、それもちょっとしっくりこない。
……いずれ自分も、ダムロックも、パイモンを置いていく。
だが彼は待っていてくれるだろう、自分達の血筋の果てに生まれるであろう王を。
余程酷い成長をしない限りは、「ダムロックより万倍マシだ」と笑って受け入れてくれるに違いない。

「……うん。嫌がるでしょうけど」

ふふ、と一人で笑って頷く。結局のところ、「友達」という言葉が一番相応しいのかもしれない、あの二人のことは。



メギド72よりダムロック×パイモン。こういう穏やかな時間もあればいいなぁと思って。
色々な要素が満載だけど、やっぱりパイモンにとっては初めてできた「友達」だったんだろうなと。









08.当て馬



岩崎仲俊という少年が、私の家に転がり込んできてから暫く経つ。
勿論入り浸っているわけではない。来る日も時間もまちまちで、気が向いたから寄ってみた、以上の態度を見せない。
「僕は天性の食客なんだよ」と笑って言う彼の言葉に、納得した。
何というか、放っておけないのだ。目を逸らしているうちに、自分の知らないところで一人、消えてなくなってしまいそうな気がする。
……恐らく他にも塒は山ほどあるのだろうし、強かさが無ければあんな生活が出来ないことも解っているのだけれど。
そう思わせてしまうのが、彼の能力であり魅力ということになってしまうのだろう。




ひと月以上姿を見せないのが久しぶりだったので、何となく心配で家の外に出て辺りを見回す。
本当に、迷子になった飼い猫を探す気分だ。
すると、道を照らす夕暮れに反射して輝く、白髪の少年の姿が見えた。
あら、と思って手を振ろうとしたところで、隣にもう一人少年がいることに気付いた。
彼と正反対の色黒で、髪も黒い少年は、私が見ていることに対し、訝しげな顔をしたようだ。
その時、岩崎も気付いたらしく、笑顔で手を振ってくれたので振り返す。どうやら今日は、うちに来る気は無いらしい。
すると、隣に立っていた少年が不機嫌そうに岩崎の手をぐいと取り、大股で歩き去っていく。
岩崎も驚いたようだったが、抵抗せずについて行って。
……あら、私ダシにされたのかしら、と気づいた時、なんだかおかしくなって笑ってしまった。
あの風船のようにふらふらする子を繋ぎ止めてくれる相手が居るのなら、それは一番彼の為になるだろう。
ほんの少し寂しいと思う心をねじ伏せて、私は家の中に戻った。



GPOより源岩源。岩崎がヒモしてる何人かのうちの一人が語り手。
たぶんちょっと年上のおねいさんで心配しつつも深入りせず、いい距離感で岩崎も割りと懐いてたと思う。








09.もう、あんたたち結婚したら?



「如月、今度の週末、麻雀でもどうだ?」
「おや、君からの誘いなんて珍しいね」

骨董品店の玄関口から聞こえてきた紫暮と如月の声に、壬生は一瞬刺繍の針の動きを止めた。
客間の襖からちらりと覗くと、部活終わりに直接来たらしい紫暮が柔道着のまま、いつもと変わらない豪快な笑顔で店主に問うている。

「面子はいつも通り、壬生と村雨で良かろう」

名前を出されたが、壬生はまだ声をかけられていない。間違いなく会場になるであろうこの店の主にまず確認しようと思ったのだろうが。
……別に断る理由も無いので、出して貰っているお茶を啜りつつ沈黙を守る。
しかし如月はちらりと壁掛けの暦に視線を送り、済まなそうに眉を下げた。

「悪いが、今週末あいつは捕まらないぞ。秋月の家の用事で泊りがけになるそうだ」
「なんと。それは残念だ」

なんとなく壬生も身を乗り出して同じ暦を見てみるが、何の書き込みも無かった。日付だけで、村雨のスケジュールを思い出したのだろう。
その後も、如月は帳簿をつけながら代替案を提示してくる。

「木・金なら学校終わりにうちに来るし、明日は多分歌舞伎町に居るだろうから呼び出せば来ると思うが、どうする?」
「いやいや、無理に呼ぶこともない。俺も平日は部活があるしな、来週以降、暇なら声をかけてくれると有難い」
「解った、伝えておくよ」

紫暮はそのまま、お茶でもと言う如月の誘いをやんわりと躱し、店から出て行った。恐らくランニングして家まで帰るのだろう。
ほんの少し寂しいのを気づかないふりをして、壬生はそっと店舗の土間に下りた。

「おや、帰るのかい?」
「いえ。……如月さん、もう一緒に住んだらどうですか」
「は? 誰とだい?」

心底訝しげに言われて、溜息しか出ない。
お茶請けに固めの煎餅が増えたのも、客を招き入れる床の間に花が絶えなくなったのも、彼の影響しかないだろうに。
通い夫なんて、今時流行らないだろう。




魔人よりむらきさ。なんで結婚していないのかと首を傾げるレベルですよね(真顔で)。
あとぐれみぶも好きです。久しぶりに書いたら楽しい。









10.こうなると思ってたよ



ほんの少しピークを過ぎたランチタイムに、ドアベルが鳴る。
退屈そうにカウンターに座っていた――勿論その間初美花は独楽鼠のように働きながら文句を言っていた――魁利が、ふと立ち上がる。

「いらっしゃい、圭ちゃん。今日一人なんだぁ」
「ああ、魁利くん。こんにちは」

魁利は満面の笑顔だ。営業スマイルより、ほんの少し明るい笑みで。
堅物の圭一郎も、そんな姿にほんの少し頬を緩めている。
傍目で見るには、常連と仲の良い店員の会話にしか見えない。
他の客達も、最初は国際警察の制服に驚き萎縮する人もいたが、気づけば当たり前の光景として皆受け入れてくれた。

「今日はどうする? もうランチの時間終わっちゃうけど」
「いや……今日は早くに済ませてしまってな。コーヒーだけ貰おう」
「えー、ケチ。ケーキセット追加ね」
「待て、勝手に増やすんじゃない」
「オーダー入りまーす」
「魁利くん!」

慌てて止めようと圭一郎が立ち上がり、他の客がくすくす笑う。
いつの間にかこの店で、当たり前になった光景。

「透真ー、コーヒー、ケーキセットで。……どした?」
「いや。了解した」

諦めて座り直した圭一郎を横目で見ながら、楽しそうだった魁利がふいに訝しげな顔をするので、透真はいつも通りの表情で返す。
魁利は首を傾げていたが、冷蔵庫から作り置きのケーキを鼻歌交じりに取り出している。
常備している三種類の内、彼が一番食べる時に頬が弛むチョコレートケーキを。
――やはりもっと早くに止めるべきだったか、と透真は密かに思う。
警察の情報を掴む為と銘打って、積極的に近づいていったのは魁利自身だし、透真も納得していたけれど。
魁利の瞳に、打算だけではない反発と、隠し切れない思慕が浮かんだのは何時からか。
対する圭一郎が、それを憎からず思っていることにも気づいていないのか。
溜息を堪えて、透真はコーヒーをサーブする。飛んで火にいる夏の虫とでも、言えばいいのか。
相棒は虫ではないし、愚者でもないと解っているけれど――胸に刺さった僅かな不安は抜けそうになかった。



快盗VS警察より警赤×快赤。本編が現在とんでもなくて泡を吹くレベルでしんどい(好き)。
正体バレが怖すぎて魂がキュッキュー絞られております。生きるぅ。